ごぼうの基礎知識

 

ごぼうは、ユーラシア大陸が原産とされるキク科の多年草です。日本で自生はしていなかったようですが、古くは縄文時代の遺跡からも植物遺存体が確認されているので、おそらく縄文時代~平安時代には日本に伝わっていたとされます。

 

主に食材として利用するようになったのは、それからずっと後のことで、江戸時代から明治にかけてです。

 

ごぼうは根や葉を食用としますが、茎の高さは約1mで、主根の長さは品種によって異なりますが、50cm~1mです。花期は6~7月で、ちょっとアザミに似た紫色の花を咲かせます。

 

日本では根をきんぴらや天ぷらのかき揚げなどによく使いますが、煮物にも用いられ、最近では細切りにした根を湯がいてからサラダにもなっています。

 

収穫の旬は初冬ですが、新ごぼうは初夏です。ごぼうは関東と関西で違いがあるのも特徴です。関東はもともと耕土が深くて水はけもいいので、長いごぼうが栽培されているのですが、関西では耕土が浅いので、葉ゴボウや短いごぼうを栽培しています。ただし、基本的に最近では、一般的にごぼうといえば長いものの方が中心になっています。

 

主な産地は青森県で、茨城と北海道と続きます。この三つで全国の半分以上の生産量があります。

 

欧米では根を薬用としており、バードックと呼ばれるハーブとして用いています。もともとごぼうは生薬・漢方薬として用いられており、血液浄化、利尿、発汗、皮膚疾患の治療材料としても利用されています。